挑むのは10選を目指す自民党現職の久間章生・元防衛相(67)。民主党は、全国的に知られている福田氏の擁立で、「政権交代を目指す選挙戦の象徴的な存在にしたい」と意気込む。久間氏は「地元では過疎地の活性化などの課題もあり、私が今、消えるわけにはいかない」としている。
福田氏は会見で、「薬害肝炎問題にかかわり、国民の命を奪うのも政治だし、救うのも政治だということを痛感した。国民のための政治を取り戻したい」と心境を語った。
会見に同席した小沢代表も「手練手管にたけた政治のプロではなく、国民生活のために取り組む人材が今の政界に必要。素晴らしい候補者を得た」と期待した。
長崎2区には2人のほか、同県諫早市議・相浦喜代子氏(44)、コンサルティング会社員の山崎寿郎氏(28)が無所属での立候補を表明している。
道なかば
お祭りと法被
同日午前、長崎市内のホテルで同党の小沢一郎代表と会談し、出馬要請に応じる考えを正式に伝えた。午後には小沢代表とともに記者会見する予定。
福田さんは昭和55年、出生直後に血液製剤を投与されC型肝炎に感染。平成16年、薬害肝炎訴訟で実名を公表した。
長崎2区では、元防衛相の自民現職、久間章生氏(67)と、諫早市議の相浦喜代子氏(44)、会社員の山崎寿郎氏(28)=いずれも無所属新人=が立候補を表明している。 「前回のような風は期待できない」「粛々と準備を進めるだけ」-。福田康夫首相の突然の辞意表明で年内の解散総選挙もささやかれる中、平成17年の郵政選挙で初当選した自民党の「小泉チルドレン」たちが党の混迷に不安を募らせている。中には選挙区が決まっていない議員もおり、早期の選挙態勢確立を求める声も強い。
小泉チルドレン危機感 解散モードに「逆風」「選挙区未定」
前回衆院選で“刺客”として奈良1区から出馬し、民主候補に敗れたものの比例近畿で復活当選した鍵田忠兵衛衆院議員。次期総選挙では民主現職のほか、前回、郵政民営化に反対し自民を離党して敗れた前職らも立候補を予定しており、激戦が予想される。
鍵田氏は「具体的にはまだ何も決まっていないが、過去に奈良県議、奈良市長も務めたので、しっかりとした支持母体はある。粛々と準備を進めたい」と話す一方、「(前回総裁選で)そろって福田首相を支持した派閥の長たちの責任を問いたい」と苦言を呈した。
京都6区から公募で立候補し、小泉旋風に乗って比例で復活当選した井沢京子衆院議員。次期選挙も同区から出馬することが決まっているが、秘書は「新総裁が誰になっても、前回のような強烈な風は期待できず、危機感を持っている。国会が始まるとなかなか地元には戻れないため、閉会中の今、できるだけ地元で名前を売るしかない」。
大阪8区で、民主党元幹事長の中野寛成氏を破って初当選した大塚高司衆院議員の陣営幹部も「今回は逆風が吹く」と分析。「相手は政治生命をかけて選挙に臨むだろう。負けないためにも、出足が遅れないようにしなければ」。
政治学者から転じ、前回総選挙で比例東京1位で優遇された猪口邦子元少子化担当相も次回は小選挙区での出馬を狙うが、選挙区の決定通知はいまだに届いていない。求める総裁像について「これまでの党への貢献度をきちんと評価できる人」と話し、自分の選挙区を早く決めてほしいとの期待をにじませた。
メモリボ
東京商工リサーチによると負債の規模は、00年の協栄生命保険の倒産(4兆5000億円)に次ぐ戦後2位だという。金融庁などによると、同社の顧客は法人の機関投資家や個人の富裕層が大半で、一般の個人客はほとんどいない。預かり資産は合計で約1兆2000億円にのぼる。
親会社の破綻により同社が「長期的にみて、支払い不能に陥る恐れが出てきた」としていることから、金融庁は26日まで一切の業務の停止を命じた。同社資産が国外の関連会社などに流出して、日本の債権者や投資家の利益が損なわれるのを防ぐのが狙い。顧客の預かり資産の返還や、既存の契約に基づく取引などに限って業務を続ける。
また、同庁は日本の金融機関が保有するリーマンがかかわる証券化商品の金額など破綻が及ぼす影響についても調べ始めた。
少子高齢化社会 現状|問題点|課題
安倍晋三前首相に続いて2年連続の異常事態だ。
辞め方もそっくりだった。内閣改造に踏み切ることで続投に意欲を示し、臨時国会召集も決めての無責任な政権投げ出しだった。直前に、今や“鬼門”になった農水省のスキャンダル発覚まで似た展開だった。
これで「長期政権の後の内閣は短命」という政界のジンクスを定着させ、その短命記録も更新した。
7年8カ月の長期を誇った佐藤栄作首相の後は、田中、三木、福田、大平、鈴木の5人で10年。平均は2年だった。
5年の中曽根康弘首相の後は竹下、宇野、海部、宮沢、細川、羽田、村山、橋本、小渕、森と10人で13年。2カ月余の宇野、羽田の2人を除いても平均1年半。この間に「55年体制の崩壊」という戦後政治史の大きな変化も経験した。5年半の小泉純一郎首相の後が安倍、福田の2人で2年。実質的には2人とも1年に満たなかった。どんな歴史の変化が待っているのだろうか。
本命の麻生太郎氏に続いて与謝野馨、石原伸晃、小池百合子の各氏が名乗りをあげ、石破茂、山本一太、棚橋泰文の各氏が意欲を示した5日朝、TBS系テレビ「みのもんたの朝ズバッ!」に久々の出演。7日朝は同系「関口宏のサンデーモーニング」で、福田首相の辞任の背景、衆院選の行方、解散、総選挙の時期などについてコメントを求められた。
首相辞任のタイミングは、年末の予算編成などから逆算し、民主党の代表選挙に自民党の総裁選挙をぶつけて盛り上げ、少しでも総選挙に有利になるようにとの思惑があったことは間違いない。
ミエミエと批判されようと、総選挙で敗れればわずか2、3カ月の超短命な総理、総裁になりかねない。自民党が政権を失い“空中分解”さえ想定される文字通りの「背水の陣」「がけっぷち」の総裁選挙になった。
このため一気に派閥横断で候補者擁立という乱立に転じた。
こうした動きの背景には、危機感のほかに、本欄でもしばしば指摘してきた派閥の弱体化がある。
派閥はグループのリーダーを首相にする権力闘争の基盤だった。「ポスト佐藤」にはいわゆる「三角大福中」、「ポスト中曽根」には「安竹宮渡」と呼称される有力候補がいた。「ポスト小泉」の候補者には衆目の一致するリーダーはいない。自民党の弱体化と同時進行の現象だ。
福田首相の辞意表明直後の与党内では、景気対策を盛り込んだ08年度補正予算案を臨時国会で成立させてから解散・総選挙に踏み切るべきだとの意見が強かった。しかし、5人以上が立候補する見通しとなった自民党総裁選に世間の関心が集まり、報道各社の世論調査で自民党の支持率が回復傾向にあることから、新首相誕生直後に内閣支持率が高くなることを想定し、そのまま総選挙に臨むのが得策とする意見が自民党内で一気に強まった。
景気対策を重視する公明党内では「解散は補正予算成立後」との意見も根強いが、もともと同党が年末年始を軸にした早期解散を自民党側に働きかけてきたこともあり、与党に有利なタイミングとして「冒頭解散」を容認する見通しだ。
自民党の古賀誠選挙対策委員長は7日のNHKの番組で「総裁選を十分生かせるようなタイミングで総選挙を迎えることができれば一番いい」と述べ、所信表明と代表質問終了後に解散するのが望ましいとの考えを明言した。総選挙の投開票日については「10月は日程的に少し窮屈」と語り、11月上旬以降との見通しを示した。
別の自民党幹部も「補正予算案の審議をしていたら、総裁選の勢いが止まる。臨時国会冒頭で一気に解散になだれ込んだ方がいい」と述べ、すでに公明党側と話し合いに入ったことを認めた。